横尾忠則展_大分県立美術館

アート,探訪記

「感じることが全て」そのことすら、氏のエッセイから読み取る、私は凡庸な人間ですが、作品の持つエネルギーは、自分の精神を激打しました。


同行したムスメ(中一)は、「なんか、ハダカと戦争が多かったね」という、非常に子供っぽい感想を述べていたが、実はそれこそが本質を突いていて、若い頃から今に至るまで、その時々、時には記憶の中の、「原風景」がそのまま作品に展開されている。自分の「生」そのものを作品にする、それは、全ての芸術に言えることだ。作家の手法によって具現化された作家の「生」、その中に、私たち見る側は、自分の「生」を少し重ね合わせながら面白く思うのだなあ。


展示の初めの方に、西脇高校時代のポスター作品があったのだが、天才は最初から天才やったんやあ、と、唸ってしまった。造形のセンスと圧倒される構図は、すでに完成されていた。それが今に至るまで、開かれ続けている。やさしくない色彩と刺激的な構成、「わけ知り顔」の裏を掻くような悪戯心を、クスッと笑える感覚を、私もずっと持ち続けていたいなあ。

これは本当はタテ向きの絵で、ダンスの絵画なんです。
美術館自体も、ハイセンス。

そして、大分グルメ。