叛逆のサウンドトラック〜パトリス・ルムンバ〜
名だたるJazzミュージシャンが出演、、、、
という触れ込みの宣伝だったが、Jazzの映画では全くない。コンゴ動乱と国際連合をめぐる事件に関する、ショッキングなドキュメンタリーだ。

全てが、残された実写フィルムと写真だけで巧みに構成されており、
これが現実なのだ、と、突きつけられるような思い。
映画としては、とてもよくできたドキュメンタリーで、
ジャズという音楽のエネルギーが、
事件に対する怒りと悲しみを掻き立てる作りになっている。
反面、音楽シーンがなければ、
あまりの重さに耐えかねるかも知れない。
ゴリゴリ硬派な映画です。
富とは、人間の尊厳とは、
これは、歴史上の出来事なんかではなく、
「今、起こっていること」なのだと痛感させられる。
私は知識が乏しく(不勉強)、
感想などここで意見を書くのは差し控えるが、
自分がこの世界の一員であることが悲しくなるほどの衝撃だった。
途中、
カザルスの国連での演奏シーンで、号泣。
母国カタロニアをめぐる長い内戦を憂い、
「鳥の歌」を演奏した時の映像だ。
「わたしの故郷カタルーニャの鳥はピース、ピースと鳴くのです」(カザルスのスピーチ)
「鳥の歌」は、私にとって、もう一つの忘れられない演奏がある。
2003年イラク戦争勃発、
現地に自衛隊を派遣できるようにするための、「イラク特措法」が、
小泉内閣閣議で違憲の問題点を抱えたまま成立した。
朝刊の見出しにショックを受け、
いつも見る街の景色もどこか不穏に見えたり、気持ちが落ち着かなかったのだが、
この日、イタリア人チェリストのコンサートのチケットを買っていたのだ。
そして、素晴らしい演奏の終了後、
「今朝のニュースで、あなた方の国が、戦地へ兵を送ることが決まったことを知りました。
そのことに意見をするつもりはないですが、今一度、世界の平和を皆さんと一緒に思いたいです。」
という言葉と共に、
アンコールとして、カザルスの思いになぞらえ、「
鳥の歌」が演奏された。
自分が客席に座っている間も、
爆撃から逃げまどい、命を落とし、家族を失う人がいるのだ、
と、いたたまれない思いと共に、平和を祈った。
そして、それからも、世界中で戦争が続いている。
人と人は、わかり合い、手を繋ぎたいのに、
なぜ、国と国は、戦争を起こすのだろう。
そして、人と人が殺し合う。
この悲劇が終わる日は来ないだろうか?






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